カードローンには、銀行や消費者金融、信販会社などの契約先があります。でも、「銀行系カードローン」や「消費者金融系カードローン」といわれても、それぞれの特徴や違いが分かりにくいこともありますよね。
カードローンは選び方次第で手数料や利息を少なくすることができますが、選び方を間違えてしまうと負担が大きくなることもあります。
一般的に、カードローンは「銀行」が低金利で利便性も高いといわれています。お金に困ったときは、まず銀行系カードローンを検討してみましょう。
ここでは銀行系カードローンの特徴と選び方、他社との違い、審査のポイント、おすすめランキングなどを解説します。
「カードローン」とは、銀行や信用金庫、消費者金融、信販会社などが取り扱っている「金融商品」の1つです。
カードローンには、契約した金額(限度額)内で自由にお金を借り入れできるという特徴があり、急な出費にも迅速に対応できるという便利なメリットがあります。
カードローンは、契約先によって「銀行(系)カードローン」や「消費者金融カードローン」などと区別されることがあります。
ここでは、低金利で利便性が高いとされる、人気の「銀行系カードローン」について解説します。
「銀行系カードローン」とは、銀行のカードローンを指します。
一般的に、銀行のカードローンは「銀行カードローン」や「銀行系カードローン」と呼ばれます。その一方で、「銀行系カードローン」という呼び名は「銀行グループの消費者金融」を指すこともあります。
「銀行」と「銀行グループの消費者金融」では、カードローンの特徴に大きな違いがあるので注意しましょう。
※この記事では「銀行系カードローン」を銀行のカードローンという意味で表記しています。
銀行系カードローンの特徴は、低金利と限度額の大きさ、利便性の高さになります。
一般的に、銀行系カードローンは消費者金融カードローンよりも金利が低く、借入・返済方法、手数料の有無などにおいても使いやすくなっています。
【銀行系カードローンの金利一覧】
名称 | 金利 | 限度額 |
---|---|---|
三井住友銀行カードローン | 4.0~14.5% | 10~800万円 |
みずほ銀行カードローン | 2.0~14.0% | 10~800万円 |
三菱UFJ銀行カードローン「バンクイック」 | 1.8~14.6% | 10~500万円 |
りそなプレミアムカードローン | 3.5~13.5% | 10~800万円 |
オリックス銀行カードローン | 1.7~17.8% | 最高800万円 |
住信SBIネット銀行カードローン | 1.59~14.79% | 10~1,200万円 |
イオン銀行カードローン | 3.8~13.8% | 10~800万円 |
楽天銀行スーパーローン | 1.9~14.5% | 最大800万円 |
【消費者金融カードローンの金利一覧】
名称 | 金利 | 限度額 |
---|---|---|
アイフル「キャッシングローン」 | 3.0~18.0% | 最高800万円 |
アコム「カードローン」 | 3.0~18.0% | 最高800万円 |
SMBCモビット | 3.0~18.0% | 最高800万円 |
プロミス「フリーキャッシング」 | 4.5~17.8% | 最高500万円 |
レイクALSA | 4.5~18.0% | 1~500万円 |
上記の場合、銀行系カードローンと消費者金融カードローンの平均金利は、以下のようになります。
このように、銀行系カードローンは消費者金融カードローンよりも低金利になっています。
下限金利だけを見るとあまり差がないように思えますが、初めてカードローンを契約するときは、最大金利(上限)が適用される可能性が高くなります。(※あらかじめ、限度額ごとに金利が設定されている場合もあります)
また、銀行系カードローンは、利便性においても、消費者金融カードローンより優れている点が多くあります。
たとえば、銀行系カードローンは店舗や自社ATMが多いので、手数料0円(無料)での借り入れや返済がしやすくなります。また、銀行系カードローンは「総量規制の対象外」なので、消費者金融カードローンでは不可能な「年収の1/3を超える借り入れ」も可能となっています。
銀行系カードローンには、メリットとデメリットがあります。銀行系カードローンが自分に向いているのかを判断するときは、以下のポイントを参考にしましょう。
銀行系カードローンの強み (メリット) |
銀行系カードローンの弱み (デメリット) |
---|---|
・消費者金融よりも低金利 | ・審査が厳しい |
・限度額が大きい | ・融資に時間がかかる(即日融資不可) |
・総量規制の対象外 | ・口座開設が必要な場合がある |
・店舗、自社ATMの数が多い | ・地方銀行は申込対象エリアが限られている |
銀行系カードローンの一番大きなメリットは、消費者金融カードローンよりも低金利であることです。
たとえば、10万円を30日間借りた場合、以下のような利息差があります。
商品名 | 金利 | 利息計算式 |
---|---|---|
三菱UFJ銀行カードローン 「バンクイック」 |
14.6% | 10万円×14.0%÷365日×30日=1,200円 |
アコム・カードローン | 18.0% | 10万円×18.0%÷365日×30日=1,479円 |
上記の条件では、1ヶ月に279円の利息差となります。あまり差がないように思う人もいるかもしれませんが、借入金額が増えたり、借入期間が長くなったりすると、更に利息差は大きくなるので注意しましょう。
このように、銀行系カードローンには低金利というメリットがありますが、消費者金融カードローンよりも審査が厳しいといわれています。
事実、銀行系カードローンは確実に返済してくれる人を対象としているので、低金利な分、審査は厳しくなっています。
また、銀行系カードローンには限度額が大きいというメリットがありますが、即日融資ができないというデメリットもあります。この他にも、総量規制や口座開設の有無など、銀行系カードローンにはメリットとデメリットがあるので注意しましょう。
銀行系カードローンは、銀行の数だけ豊富にあります。カードローンを契約したあとで後悔しないためにも、銀行系カードローンの選び方を確認しましょう。
ここでは銀行系カードローンの選び方とポイントを解説します
銀行系カードローンを選ぶときは、以下5つのポイントを参考にしましょう。
銀行系カードローンは低金利であるほど利息が少なくなり、返済の負担が軽くなります。銀行系カードローンを選ぶときは、なるべく低金利のものを選びましょう。また、限度額は自分に必要な金額を設定できるものがおすすめです。
申込条件や保証会社は、審査の通りやすさに影響します。主な申込条件には「年齢、安定した収入、保証会社の保証が受けられること」などがあります。特に、学生や専業主婦の場合、契約できない銀行系カードローンもあるので注意しましょう。
保証会社は銀行ごとに異なり、1社のところもあれば、2社のところもあります。
保証会社の数が多いほど審査に通りやすくなる可能性があるので、銀行系カードローンを選ぶときの目安にしましょう。
この他にも、銀行系カードローンを選ぶときは、借入・返済方法も重要なポイントになります。最寄りにある店舗や自社ATM、インターネットバンキング対応、手数料の有無などは必ず確認しましょう。
特に、返済方法については、やり方次第で利息や手数料が増減するので注意が必要です。
銀行系カードローンは返済方法を工夫すると、利息を少なくしたり、返済時の手数料を無料にしたりすることができます。銀行系カードローンを利用するときは、事前に返済方法を確認しておきましょう。
ここでは銀行系カードローンの返済方法を解説します。
銀行系カードローンの返済方法は、以下のポイントを参考にしましょう。
銀行系カードローンの返済方法には、銀行振込やATM返済などもありますが、一般的な返済方法は口座引落となっています。また、毎月の返済日(約定返済日)は銀行ごとに異なります。
毎月の返済額や返済回数、返済総額などは各銀行系カードローンの公式サイトにある「返済シミュレーション」で確認することができます。
毎月いくら返済するのか、利息はどれくらいになるのか、最終的な返済総額はどれほどになるのかといった疑問は、カードローンを契約する前に確認しておきましょう。
また、銀行系カードローンの利息を少なくしたいときは、「繰り上げ返済」も重要なポイントになります。
カードローンは、完済までの期間が短いほど利息が少なくなるので、毎月の返済(約定返済)だけでなく、繰上返済(任意返済・一括返済)も利用してお金を返していく方法がおすすめです。
この他にも、銀行系カードローンでは「遅延損害金」が重要になります。遅延損害金とは、毎月の返済(約定返済)が遅れた場合に発生する「遅延利息」です。遅延損害金は銀行ごとに異なるので、契約前に確認しておきましょう。
カードローンは、主に「銀行系カードローン」と「消費者金融カードローン」の2つに分類することができます。
ここでは銀行系カードローンと消費者金融カードローンの違いを解説します。
銀行系カードローンと消費者金融カードローンの違いは、以下のとおりです。
種類 | 金利 | 限度額 | 審査 | 融資スピード | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
銀行系 カードローン |
低い | 大きい | 厳しい | 遅い (数週間ほど) |
口座開設必須など 申込条件が多い |
消費者金融 カードローン |
普通 | 普通 | やや厳しい | 早い (最短即日融資) |
口座開設不要 |
上記のように、銀行系カードローンと消費者金融カードローンにはそれぞれメリットとデメリットがあるので、カードローンを検討する場合は、下記のポイントを参考にしましょう。
銀行系カードローンが向いている人 | 銀行系カードローンが不向きな人 |
---|---|
・申込条件を満たしている | ・申込条件を満たしていない |
・融資までにゆとりがある | ・今すぐに融資を受けたい |
・おまとめローンをしたい | ・他社の借入件数や借入額が多い |
消費者金融カードローンが 向いている人 |
消費者金融カードローンが 不向きな人 |
---|---|
・銀行よりも柔軟な審査を受けたい | ・銀行の審査に十分対応できる |
・今すぐに融資を受けたい | ・融資までにゆとりがある |
・無利息サービスを利用したい | ・低金利で借入れしたい |
銀行系カードローンは、申込条件を満たしており、融資までゆとりがある人におすすめです。
また、複数の借り入れを1本にまとめる「おまとめローン」をしたいときも、低金利で総量規制の対象外である銀行系カードローンが便利です。その際は、おまとめローンができるカードローンを選びましょう。
一方、消費者金融カードローンは、銀行の審査に不安があり、今すぐに融資を受けたい、無利息サービスを利用したいという人におすすめです。特に、融資を急いでいる人や無利息サービスを受けたい人は、アコムやプロミスなどの大手消費者金融カードローンが便利です。
銀行系カードローンと消費者金融カードローンでは金利や審査基準、融資スピードなどに違いがありますが、いずれのカードローンも適切な審査が行われます。
特に、銀行系カードローンでは「過払い」などは起こらないので、安心して利用することができます。
一般的に銀行系カードローンは審査が厳しいといわれていますが、「申込条件」を満たしており、「個人信用情報」に傷がなければ問題ありません。銀行ごとに審査基準は異なりますが、どこのカードローンでも「申込条件」と「個人信用情報」が重要であることを意識しておきましょう。
ここでは、銀行系カードローンの審査と通過するためのコツを解説します。
銀行系カードローンは申込条件を満たしていて、個人信用情報に問題がなければ審査に通る可能性が高くなります。反対に、申込条件を満たしておらず、個人信用情報に問題がある場合は、審査に落ちやすくなります。
銀行系カードローンを申し込むときは、事前に申込条件を確認しましょう。
カードローンを申し込むときは、個人信用情報も重要になります。個人信用情報は「個人信用情報機関(JICC、CIC)」で照会することができ、カードローンの審査時にチェックされます。ただし、銀行系カードローンの審査では、JICCやCICだけでなく、「全国銀行個人信用情報センター」でも照会を行います。
銀行系カードローンは合計3社の信用情報をチェックするので、その分、消費者金融カードローンよりも審査が厳しくなると考えられます。
個人信用情報では、長期延滞や滞納、自己破産、他社借入件数・借入額、ローン申込件数などが一定期間残ります。個人信用情報に不安がある人は、JICCやCICの公式サイトから「信用情報の開示」手続きを行って確認しましょう。
銀行系カードローンの審査では、以下4つのポイントを意識しましょう。
同時に複数(3社以上)のカードローンを申し込むことはやめましょう。
カードローンの申込状況は、個人信用情報の照会によって審査担当者に分かってしまうので、一度に複数のカードローンを申し込むと「申込ブラック」となり、審査に落ちやすくなります。
銀行系カードローンを申し込むときは、なるべく1社に絞りましょう。
また、銀行系カードローンを申し込むときは、限度額を必要最低限に設定することがおすすめです。契約金額が大きいと審査が厳しくなる可能性があるので、必要最低限の限度額で申し込むことがポイントになります。
この他にも、申込書の不備をなくしたり、事前に必要書類を準備したり、口座を開設したりすることもおすすめです。特に、「収入証明書」は用意するまでに時間がかかるので、早めに準備しておきましょう。
銀行系カードローンは、メガバンク、準メバガンク、地方銀行、インターネットバンクなどから数多く出されています。銀行系カードローン選びで迷ったときは、おすすめランキングを参考にしましょう。
ここでは、銀行系カードローンの厳選おすすめランキングを紹介します。
銀行系カードローンの厳選おすすめランキングは、以下のとおりです。
順位 | 商品名 | 金利 | 限度額 | 保証会社 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
1位 | イオン銀行 カードローン |
変動3.8~13.8% | 10~800万円 (※専業主婦は50万円まで) |
2社 | 専業主婦・自営業者の申込可、学生不可 |
2位 | 楽天銀行 スーパーローン |
変動1.9~14.5% | 最大800万円 (※専業主婦は50万円まで) |
2社 | 専業主婦の申込可 |
3位 | りそな プレミアムカードローン |
変動3.5~13.5% | 10~800万円 | 2社 | 専業主婦・学生不可 |
上記のランキングは、低金利、利便性(手数料の有無など)、保証会社の数、専業主婦の申込可・不可が基準となっています。
1位「イオン銀行カードローン」と2位「楽天スーパーローン」は専業主婦(夫)の人でも申込可能であり、低金利と利便性の高さ、保証会社2社という好条件でランクインしています。
また、3位「りそなプレミアムカードローン」は、学生や専業主婦の人は申し込めませんが、やはり低金利と利便性の高さ、保証会社2社という好条件でランクインしています。
銀行系カードローンをお探しの方は、上記のおすすめカードローンを検討してみてはいかがでしょうか?
この記事では、銀行系カードローンについて解説しました。いかがでしたでしょうか?
銀行系カードローンとは銀行のカードローンであり、低金利、限度額の大きさ、利便性、安心・信頼性において優れている金融商品です。一般的に、銀行は消費者金融よりも審査が厳しいといわれていますが、申込条件を満たしており、個人信用情報に問題のない人は銀行系カードローンがおすすめです。
お金を借りたいときは、お得で便利な銀行系カードローンを検討してみてはいかがでしょうか?