医療ローンを金利と上手に付き合って賢く利用する方法とは

急な病気やけがで思いがけず入院することは誰にでも起こりえることです。しかし病気やけがの状態によっては退院後、思わぬ高額な支払いが待っていることもあります。

治療費の一部を医療ローンで賄うことも選択肢に入れてみましょう。ローンですから金利もかかりますが、上手に利用すれば生活に支障のない額で治療費を滞りなく支払うことができます。

金利と上手に付き合いながら医療費を支払う方法を考えてみましょう。

医療費支払いの負担を軽減してくれる医療ローン

医療ローンは一括で支払うのが難しい高額な治療費・入院費や美容整形目的の施術に利用することができるローンです。以下のような例は医療ローンを利用することができます。

  • 先進医療費用
  • 病院等の治療費
  • 自由診療費
  • 健康保険の使えない美容整形、脱毛、歯並びの矯正

厚生省のwebを見てみると、「先進医療に係る費用」は、患者が全額自己負担を求められることになっています。

診察や検査、投薬、入院料など通常の治療と共通する費用にかんしては保険適用の対象になります。

例えば総治療費100万円のうち20万円が先進医療に係る費用だったとすると、20万円は全額自己負担、残り80万円のうち3割の24万円が自己負担となり、患者は計万円を自己負担することになります。

申し込む前に…医療ローンの種類と特長を知っておこう

医療ローンは大きく分けて

  • 美容クリニックや病院が提携している医療ローン
  • 銀行の医療ローン

の2種類があります。美容クリニックが提携しているローンはほとんどが信販会社です。病院が契約している医療ローンは銀行または信用金庫提携していることが多く、とくに「先進医療に係る費用」に特化した医療ローンが多くみられます。

銀行、信用金庫の医療ローンは地域の病院と専属契約していることも多く、銀行が指定する病院以外では利用できないものもあります。

審査を申し込む前によく確認しましょう。

医療ローンの金利は一般のカードローンよりやや低め。しかし…

銀行や消費者金融のカードローンは最高で18%の金利を支払わなければならないこともあります。それにくらべ、医療ローンはやや低めに抑えられています。銀行の医療ローンの上限は11%、信販会社は14%を上限としていることが多く、美容整形で利用されることの多い信販会社のローンのほうが金利がやや高めになっていることがわかります。銀行は1桁代の金利で融資してくれるところも多いようです。

ただ、金利が低い分審査は一般のカードローンより厳しくしているところが多いようです。

美容整形は若い女性の利用も多く、学生のうちに就職の面接での印象を気にして整形手術を受けたいというケースもあるようです。

しかし、学生は利用できない医療ローンも多く、審査が厳しいため審査が通らないこともめずらしくありません。提出する書類の種類も一般のカードローンに比べ多くなります。連帯保証人は原則不要ですが、審査次第では保証人を求められることもあります。

また、「先進医療に係る費用」を銀行の医療ローンで支払う場合は、その銀行の口座を持っていないと契約できないことも多く、口座を開設する手続きにさらに時間を取られることになります。

契約すると決めたら手続きは早めに行いましょう。

医療ローンの金利を少しでも抑える方法とは

医療ローンの金利は低めに抑えられていますが、返済回数が多ければそれだけ金利を余計に支払うことになります。返済回数はなるべく少なくしましょう。どうしても少しずつしか返済できない場合は、返済期日以外の日でも返済するようすれば金利を抑えることができます。

自由返済は返済前に連絡を入れる必要がある場合もあります。借りる前に金融機関に確認を取るようにしましょう。

医療ローンに落ちた場合の費用はどうやって捻出する?

医療ローンは金利が低い分、貸し倒れリスクを抑えるため審査がどうしても厳しくなってしまいます。医療ローンの審査が通るか不安な場合は、最初から銀行の多目的ローンに申し込む方法もあります。

多目的ローンは利用目的が自由であり、医療ローンに比べて審査も早く終わります。インターネットで契約が終了するローンもあります。

金利は医療ローンに比べて少し高くなりますが、どうしても一括で支払えない場合はこちらを利用するほうがいいでしょう。

消費者金融であれば、ある程度の収入があれば専業主婦やフリーターでも貸してくれる確率が高くなります。

ただし、収入が低い人、不安定な人が借りる場合は金利は高くなるのでそこは注意が必要です。また、高額な借入はほぼ不可能です。

健康は今後の人生を大きく左右することなので、たとえ治療費が高くついても背に腹は代えられませんが、あまりに高額な借入をしてしまうと病気が治ってもその後の人生が不幸なものになってしまいます。

公的機関の医療費補助なども受けながら上手に利用するようにしましょう。