どうしても現金が必要だけどもうクレジットカードのキャッシング枠を全部使ってしまっている…専業主婦でクレジットカードはあるけれどキャッシング枠がない…という方もいらっしゃいますよね。
そんな方の中で、「クレジットカードショッピング枠の現金化」というフレーズを聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
「ショッピング枠がお金になるの?!」と心が惹かれるかもしれませんが、絶対に止めておきましょう。
クレジットカードショッピング枠の現金化は認められていないのです!
クレジットカードのショッピング枠の現金化って一体どういったものかご存知でしょうか?
方法はいくつかあるのでご紹介していきましょう。
クレジットカードってどういったものに利用していますか?
商品を購入するときに利用したり、サービスの提供を受けるときの対価を支払う時に現金の代わりに利用したりしますよね。
では、クレジットカードの現金化とはいったいどういったものなのでしょうか。
簡単に言うと、クレジットカードのショッピング枠を現金を得るため…つまり換金目的で利用するという方法なのです。
クレジットカードでお金を買うということ?などピンとこない方もいらっしゃるかもしれません。
もう少し詳しく見ていきましょう。
クレジットカードのショッピング枠を現金化する方法としてはいくつもありますが、その中でも有名な手法は以下の4つです。
直接現金を購入する方法はとてもシンプルです。名前の通り、現金をクレジットカードで購入する方法で、例えば1万円札をクレジットカード支払いで購入するというようなものになります。
キャッシュバックで現金化をする方法は、まずは商品をクレジットカードで購入し、その商品を購入したキャッシュバックとして現金を手にすることができます。この時、はじめに購入する商品は、価値がないようなほとんど原価のかからないようなものが多いです。
買取で現金化をする方法は、まずは高額商品をクレジットカードで購入し、それを買取って貰う事で現金を手にすることができるのです。ここで購入する商品は、ブランド物や高級家電などショッピング枠の範囲内で購入できる高額なものが多いでしょう。
買い戻しで現金化をする方法は買取と似ていますが、違います。買い戻しの場合は、商品を購入するところと現金化をすることが同じです。返品特約などを利用して、一度購入した商品を買い戻して貰うことで現金を手にすることができます。
ちなみに、こういった現金化をするにあたって、現金化を取り扱っている業者というのが少なからず存在しています。
そういった業者がクレジットカードショッピング枠の現金化についてあの手この手で進めてくることもあるかもしれませんが、絶対にのってはいけません。
どうしても現金が必要…という方にとって、クレジットカードのショッピング枠が現金になるならそれは助かる!ということもあるかもしれません。
しかし、クレジットカードショッピング枠の現金化には手を出さない方が良いのです。
まず、大前提として知っておいてほしいことがあります。
それは、クレジットカードショッピング枠の現金化について、多くのクレジットカード会社はそういった利用方法を認めていないということです。
利用規約にきちんと明記しているようなクレジットカード会社も多数あります。
そのため、もし現金化する目的での利用がクレジットカード会社に知られてしまうと、様々なペナルティを負うことになってしまうかもしれないのです。
こういった事態になると困りますよね。
禁止されている事柄をしてしまうというのは立派な契約違反です。
近年では、クレジットカードショッピング枠の現金化について、カード会社だけではなく、行政機関や販売会社などと連携して撲滅を計っていますので、安易に現金化を利用すると後悔することになるかもしれませんよ。
現在どうしても現金が必要ということはお金に困っているということですよね。
このままいくともしかしたら自己破産…なんていう事態になってしまうこともあるかもしれません。
しかし、もしクレジットカードショッピング枠の現金化を行ってしまっている場合、自己破産の手続きをしても、免責の許可が下りない可能性があるのです。
もちろん、免責不許可事由に該当していても、免責が下りることもありますが、専門的な知識や手間が必要ですから、専門家へ依頼する事態となり手間やお金がかかってしまうことになるかもしれません。
クレジットカードショッピング枠の現金化をしてはいけない理由はクレジットカード会社の利用規約に違反するということが大前提ですが、その他にもあります。
それは、絶対に利用者(つまり消費者である私たち)が損をし、リスクを負う結果になるからです。
では、なぜそのような事になるのでしょうか?
先ほどもご紹介した通り、クレジットカードショッピング枠の現金化について、それらを取り扱う業者が多数存在していることも事実です。
では、なぜ多数存在しているかというと、利用者がいれば必ず業者が儲かる仕組みになっているからなのです。
どういう事かというと、クレジットカードショッピング枠の現金化にあたり、業者側は必ず「手数料」や「利用料」と言った金額を徴収します。
例えば、買い戻しで現金化する場合は、買い戻す際に30%の手数料がかかりますなどの文言があります。つまりこの場合、クレジットカードで100万円支払ったとしても、実際に現金化できるのは70万円だけということになるのです。
また、キャッシュバックでの現金化の場合も同じで、大した価値のない商品を100万円で購入しても、手にすることができる現金は手数料の引かれた金額にしかなりません。
そして業者側は、全くマイナス無く、手数料分の利益を得ることができます。
現金を得た利用者側に何が残るのかというと、100万円のクレジットカードの支払いです。
現金化をしたら終わり…ではありません。
現金化をするにあたって利用したショッピング枠分の支払いが待っているのです。
つまり、ただただ借金が増えたということになります。
クレジットカードショッピング枠の現金化を取り扱う業者の中には、個人情報をきちんと保管し、利用目的以外に漏えいなどしないよう細心の注意を払っているところもあるかもしれません。
しかし、中には違法行為を行うような業者も存在していて、そういった業者の中には、現金化を取り扱うことで個人情報を収集し、それを悪用するような業者もあるのです。
現金化をするということはお金が必要ということですよね。
そういった情報が闇金などの違法業者に流され、ターゲットにされる危険性は否定できないのです。
また、近年では実際に現金化を取り扱う業者が逮捕されるというケースもあります。そういった業者と関わってしまっていた場合、何らかの事情をきかれたり、不利益を被るリスクが0とは言えないのです。
クレジットカードショッピング枠の現金化については、多くのクレジットカード会社が是としていません。
また、消費者庁をはじめとする行政機関はこういった行為を無くそうと尽力しています。
その点をしっかりと理解して、クレジットカードショッピング枠の現金化には手を出さないようにしましょう。
もう何でもいいからお金が必要なんだ!という場合は判断力も鈍ってしまうかもしれません。
しかし、安易に現金化に走らずに他の方法がないかを考えてみましょう。
例えば、まだカードローンを利用していない…という方の場合は、現金化よりもカードローンを利用する方がよっぽど健全です。
また、ショッピング枠で利用した金額をリボなどで返済するなら、カードローンの利用の方が金利が低い可能性も高いでしょう。
そして、もし、現金化をしたい理由が、カードローンも利用していて、キャッシングを申し込んでも審査に通らず、今月の返済をするためだった…なんていうケースの場合は、現金を得ることを考えるよりも、一歩先のことを検討した方が良いかもしれません。
債務整理は自己破産だけではありません。任意整理や個人再生などで何とかなるケースもありますので、借金が回らず現金化を考えた…なんていう方はぜひ一度債務整理の検討をしてみることもおすすめします。
クレジットカードショッピング枠の現金化は決して認められた方法ではありません。
その場の現金を得るために、損とリスクを背負うことは決して良いとは言えませんので、絶対にやめておきましょう。