生活福祉金貸付制度は、収入が著しく低い、または何らかの事情で収入を得ることができない人の生活の立て直しを補助するために無利息、または低金利でお金を貸し付ける制度です。
厚生労働省の管轄で、各都道府県・市区町村の社会福祉協議会が窓口となっています。低金利でお金が借りられるのが魅力ですが、生活困窮者の救済を目的としているため、審査はとても厳しく、時間もかかります。
生活福祉金の制度をしっかり理解して、いざというときに借りられない!ということがないようにしておきましょう。
生活福祉金は大きくわけて以下の4種類があり、その中でさらに利用目的によって細かく分かれます。
失業中・低所得などの理由で日常生活を送ることが経済的に困難な場合に生活の立て直しのための支援として貸付られるものです。
障害者や高齢者のる世帯で介護のに必要な資金を支援することが目的です。
福祉費
緊急小口資金
低所得、無収入などの理由で子供の授業料などの支払いが困難な世帯への融資です。
今住んでいる住居を担保に生活資金の貸付を行う制度です。
総合支援資金の利息は以下のようになります。
総合支援資金
支援費用名 | 借入限度額 |
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生活支援費 | 1人世帯月15万円以内 2人以上世帯月20万円以内 |
住宅入居費 | 40万円以内 |
一時生活再建費 | 60万円以内 |
いずれも連帯保証人を1名つけることが原則となりますが、いなくても借りることは可能です。連帯保証人がいる場合は利息はつきません。連帯保証人がつけられない場合は年1.5%の利息がつきます。返済期間は10年です。
福祉資金
支援費用名 | 借入限度額 |
---|---|
福祉費 | 580万円以内 |
緊急小口資金 | 10万円以内 |
福祉費も総合支援資金同様、連帯保証人が必要ですがいなくても審査結果次第では借りることができます。連帯保証人がいる場合は無利息、いない場合は年1.5%の利息が付きます。返済期間は10年です。
緊急小口資金は連帯保証人扶養で無利息です。返済期間は1年になります。
教育支援資金
支援費用名 | 借入限度額 |
---|---|
教育支援費 | 高等学校月3.5万円以内 高等専門学校 月6万円以内 短期大学 月6万円以内 大学 月6.5万円以内 |
就学支度費 | 50万円以内 |
教育支援資金に利息はつきません。返済期間は20年になります。
生活福祉資金貸付制度に申し込むには以下の条件を満たしている必要があります。
低所得者
「低所得」の基準は家族構成と居住地域で違いが出てきます。
利用する前に自分の居住地域の基準を役所のHPなどで確認しておきましょう。
高齢者
障がい者
生活福祉資金貸付制度は、低所得、無収入などで生活に困窮している人の生活を立て直すことを目的としているため、審査がとても厳しく融資の認可がおりるまで1か月近くを要します。
申し込みに必要な書類も多岐にわたるので準備にも時間がかかります。
生活保護等を受けるか、生活福祉資金貸付制度を利用するか、よく考えてから申し込むようにしましょう。
生活福祉金は返済能力が重要な審査基準になるため、多重債務者は利用できません。
債務整理中の人も対象外です。税金や社会保険料を長期にわたって滞納している場合も同様です。
また、住居が定まらない人も利用できません。
住む場所が定まってない場合は生活福祉金ではなく、生活困窮者住居確保給付金という制度を利用して住所が定まってから今後のことを考えましょう。
ほかにも家にぜいたく品とみなされるものが置いてあると審査に落ちることがあるので注意しましょう。
生活福祉金の利用は本当に生活が困窮したときの最後の手段です。その分、審査も厳しく時間がかかります。また借りたお金ですから必ず返済しなければいけません。
低金利だからと安易な気持ちで申し込めるものではないことを知っておいてください。