はじめは一カ所しか借り入れをしていなかったのに、足りなくなって他からも借り入れをし、気が付いたら多重債務の状態になってしまっていた…という方もいらっしゃるかもしれません。
そんな中、おまとめローンに申し込みをしたけれど、審査に落ちてしまったという方も少なくありません。
なぜ、審査に通らないのでしょうか?
今回は、おまとめローンの審査に通らないとされる原因について調べてみました。なぜ落ちてしまったのかわからないという方、これからおまとめローンに申し込みしようと思っている方の参考になれば幸いです。
まずは、おまとめローンについてどういったものか見ていきましょう。
何か所からも借り入れをしていると、返済日が1か月で何度もあったり、返済に充てる金額が大きくなってしまったりしますよね。
だんだんと、返済が苦しい…という事態になることもあるかもしれません。
そういった、複数の借入を、別の1カ所で借りたお金で返済してしまい、今後はその1カ所だけに返済していくようにするローンをおまとめローンと言うのです。
おまとめローンをすると、以下のようなメリットがあります。
毎月の返済が楽になるのがおまとめローンの一番のメリットです。
総返済額については、低くなる傾向がありますが、逆に多くなってしまうケースもありますので注意しましょう。
おまとめローンを組む時はその点をしっかり計算してから申し込むようにしましょう。
おまとめローンを利用するには、通常のカードローンと同じように審査を受け通る必要があります。
さてこの審査ですが、通常のカードローンよりも厳しい傾向にあると言われているのです。
おまとめローンというくらいですから、1件1件の金額も大きくなるので、審査が厳しいのは当然と言えますよね。
しかし、審査に落ちるということは、それなりの理由があるということです。
別のおまとめローンに申し込む前にしっかりとその原因を考えておきましょう。
おまとめローンは消費者金融だけではなく、銀行なども商品を提供しています。しかし、どのおまとめローンも審査については内容や、審査基準を公表してはいません。
そのため、これまで審査を受けてきた多くの人の経験談や、審査にかかわってきた人の話などからの口コミ・情報提供などで、審査の内容や審査基準については推測されています。
しかし、実際の審査の内容などと大きなかい離は無いと考えてよいでしょう。
もちろん、細かな審査内容や、明確な基準などは各業者ごとに異なりますので、ここでは、一般論として言われていることをご紹介していきます。
おまとめローンの審査のうえで、最も重要なのは「返済がきちんとされるかどうか」という点です。
おまとめローンともなると金額も大きくなりがちなので、貸したお金を回収できないと業者側は大きな損をすることになります。
そのため、業者も審査に慎重になるのです。
では、返済できるかどうかの基準ってなんだと思いますか?
その判断の重要なポイントの1つとなるのが収入です。
やはり収入が少ない方にはたとえおまとめローンであったとしても、高額の融資は難しくなるのです。
ちなみに、おまとめローンのように、利用者側に有益なローンについては、総量規制の対象から外れています。
そのため、年収300万円の方が100万円を超える融資を望むことも可能ではあるのですが、それはあくまでも法律のうえでの話です。
実際にいくらまで融資をするかというのは、業者の判断にゆだねられています。
業者側も年収600万円の方と300万円の方では同じ100万円を融資するにしても抱えるリスクが異なりますよね。
例えば、年収300万円の方が、150万円のおまとめローンを希望した場合、「元々150万円くらいまで融資が受けられたということは、この人は最近年収が下がったのかな?」といったような不安を与える可能性もあります。
おまとめローンを申し込む際には、年収の他に、勤続年数などを記入する欄もありますので、勤続年数が著しく短かったり、勤続年数が長いのに年収が低かったりするのも審査には不利になるでしょう。
なら年収を偽ればいいのでは…と考えるかもしれませんが、それは絶対にしてはいけません。
なぜならば、おまとめローンのような大きなローンの場合、収入を証明できる書類を提出する必要があるケースが多いからです。
記入欄で嘘を書いても、源泉徴収票などはごまかせませんし、申し込み内容と証明書類に相違があると、審査に通る可能性も著しく低くなるでしょうからやめておきましょう。
おまとめローンの希望額に対して年収の1/3を超えるような金額となっている場合は、副業をするなどして、元々の収入を増やす案を考えてみることも視野に入れてみてはいかがでしょうか。
おまとめローンの審査に落ちる原因として、もう一つ明確に言われていることがあります。
それが、既に信用情報に傷が入っている場合です。
信用情報って何?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
ここでいう信用情報は、ローンの利用歴や、借り入れ状況、返済状況、クレジットカードの利用状況等お金に関するクレジットヒストリーのことです。
個人個人の思想や信教、学歴などは一切関係ありませんのでご安心ください。
キャッシュレスが浸透してきた現在、現金一括払いよりもクレジットカードを利用した支払いをしたり、高額商品を分割で購入したり、カードローンでお金を借りたりといったことが普及してきました。
こういった、信用取引やローン取引の履歴は、日本では個人信用情報機関に登録され保管・管理されているのです。
日本にある個人信用情報機関は現在3社となり、それぞれに、銀行や貸金業者、信販会社などが会員として加盟しています。
会員は、顧客の取引情報を個人信用情報機関に登録したり、新規に申し込みをしてきた方の信用情報を開示して利用契約をしても問題ないかどうかチェックしているのです。
こうして信用情報を開示してチェックする工程は、まさしく審査の段階と言えます。
信用情報には、返済されているという情報の他にも、滞納しているという情報や、遅れて入金されたという情報、債権が譲渡されたり、債務整理の手続きがあったなどの情報も登録されています。
審査で信用情報を開示した際に、もしネガティブな情報があったとしたらどうなると思いますか?
審査する側は、自分の所でもこのようなトラブルを起こされるかもしれない…となるのが当然ですよね。
おまとめローンのように高額なローンになればなるほど、そういったリスクは避けるものです。
ネガティブ情報が信用情報に登録されている限りは、審査に通らない可能性が高いということをしっかりと把握しておきましょう。
では、既に延滞や滞納をしてしまっている…過去に債務整理をしていた…などの方の場合はどうすることも出来ないのでしょうか。
滞納をしている方や延滞を繰り返している方で、まだ返済の途中という方の場合は、着実に返済を続けていくことで滞納情報などを押し出すことができます。たとえば個人信用情報機関のうちの1つであるCICは2年分の返済記録を登録されますが、2年過ぎるとどんどん消えていきます。
そのため、滞納情報がなくなるまできちんと返済を続ければ最長2年でその情報を消すことができるのです。
ただし、途中で完済などした場合はその時点での情報が残ります。完済後5年程度で情報は削除されますので審査にどうしても通らないという場合はそれまで待ってみるのも選択肢の一つです。
債務整理をしている情報も一定期間登録されます。
ネガティブな登録が消えるまではおまとめローンの審査に通らない可能性が高いので注意しましょう。
登録される情報の保管期間については個人信用情報機関ごとに異なりますので気になる方は各個人信用情報機関のホームページで確認してみてください。ご自分の信用情報の開示も行うことができます。
おまとめローンの審査に通らないという事態は結構良く聞く話ではありますが、これはある意味、業者側が「アナタは抱えきれない金額のローンを有していますよ」と判断していることにもなります。
実際に毎月の返済で四苦八苦していませんか?無理をして返済していたり、既に遅れ気味になっているものなどは無いですか?
返済の為に借り入れする…なんていう状況は決して普通ではありません。
このような事態になってしまっている場合は、ぜひ債務整理も検討してみてください。
債務整理といっても様々な種類があります。
任意整理は裁判所を通さず、直接業者側と交渉します。個人再生・自己破産は裁判所に申請し、認められなくてはいけません。
これらの方法を行うことによって借金が減ったり、なくなったりするので、今の苦しい生活から脱却できるかもしれません。
しかし、当然デメリットもあり、先ほどもご紹介した通り債務整理を行うとその情報が信用情報機関に登録されますので、登録されている間は新規のローンの審査に通ることは難しいでしょう。
長いと10年近く新規のローンが難しくなるのです。
住宅ローンや車のローンなど高額のローンだけではなく、クレジットカードやカードローンの審査に通るのも難しいでしょうし、スマートフォンの割賦契約も厳しい結果となるでしょう。
しかし、逆を言うと、一定期間これ以上借金が増えることは無いので、その間にしっかりと生活を立て直すことができます。
審査に通らないという事にも意味があります。今後の生活の為に後悔しないよりよい選択を取るようにしましょう。